骨盤矯正
・関節矯正

●骨盤とは

骨盤は、寛骨（腸骨・坐骨・恥骨）、仙骨、尾骨といった数種類の骨で形成されます。
寛骨は16～17歳頃までは軟骨による結合で、成人になる頃にはすべてが骨による結合となり、寛骨としてひとつの骨が形成されることが特徴です。

●骨盤の役割

骨盤にはさまざまな筋肉・靭帯が付着しており、身体を動かす重要な役割を担っています。
また、身体を安定させるといった姿勢を維持する働きもします。
そのため、骨盤がゆがむと姿勢が不安定となり、身体に痛みを生じ、動きに悪影響を与えるといわれます。

●骨盤がゆがむデメリット

骨盤がゆがむと、さまざまなデメリットが生じるといわれます。
骨盤のゆがみが引き起こすデメリットは、おもに次の通りです。

・身体の痛み（筋肉や関節）
・首や腰を痛めやすい（ヘルニアやぎっくり腰など）
・姿勢が悪くなりやすい

骨盤がゆがむことで、首から肩、腰にかけて身体全体に悪い影響を与える可能性があります。
ゆがみが生じている部位は筋肉が硬くなり、血行不良を起こしやすいとされます。
その結果、ケガや病気を引き起こすリスクを高めるため注意が必要です。

●骨盤がゆがむ原因

骨盤はさまざまな原因でゆがむといわれます。
たとえば関節不良による骨盤のゆがみが挙げられ、おもに足のゆがみが生じることで膝や股関節、骨盤がゆがんでしまうとされます。

足は身体全体の土台であり、足がゆがむことで、足よりも上にある関節にも影響を与えると考えられます。
足のゆがみによって起こる症状は次の通りです。

・股関節痛
・アキレス腱炎
・膝の痛み

上記のように、足のゆがみで骨盤がゆがむことがあるとされますが、そのほかにも日常生活のなかで骨盤がゆがむ原因はいろいろとあります。

・不良姿勢（猫背）
・長時間の同一姿勢（デスクワークやスマホなど）
・運動不足による筋力低下
・ケガによる偏った身体の使い方

骨盤は筋肉の牽引作用によってゆがむといわれます。
そのため、日常生活で偏った身体の使い方をしたり、一定の負荷がかかるような動きをつづけたりすると、骨盤のゆがみが起きやすいです。

●骨盤矯正・関節矯正の特徴

骨盤矯正・関節矯正は、骨盤や関節のゆがみを正しい状態へ調整し、身体に負担がかからない状態へ導く施術です。
骨盤や関節のゆがみ方には、次のような種類があります。

・左右の高さ
・左右の捻じれ
・前後の傾き

上記のゆがみを正しい状態へと戻すことが目的とされます。

●痛みが少ないソフトな施術

骨盤矯正・関節矯正のなかには、痛みが少なくソフトな刺激でおこなう施術もあります。
「矯正」という言葉を聞くと、関節をボキボキ鳴らしたり、強い力を加えたりする施術をイメージする方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、痛みが少ないソフトな施術の骨盤矯正・関節矯正は、痛みをともなわない低刺激な施術で、矯正を受けたことがない方や、痛い施術が苦手という方でも、安心して施術を受けることができるとされています。

●関節モビリゼーション

骨盤矯正は、「モビリゼーション」と呼ばれる方法で行うとされています。
モビリゼーションとは、「動かす・動員する・可動化」という意味で、関節をゆっくりと操作して可動域を広げる施術方法です。
モビリゼーションは幅広い症状に適応し、首や肩、腰、股関節や膝などの痛みを改善へ導く効果が望めるといわれます。

関節の痛みは安静により緩和することがありますが、その多くは症状が改善したのではなく、身体が慣れた状態であるといわれます。
そのため、実際には関節の可動域が狭いままで、腕が挙がらない、膝が曲がらないなどの症状が残っている方も少なくありません。

関節可動域が低下した部位をそのまま放置すると、可動域制限や炎症の原因になるといわれています。

骨盤矯正・関節矯正では、可動域が低下した関節に対して、まずモビリゼーションを行います。
そして、可動域を改善した後、骨盤や骨格の矯正を行うことで、痛みの根本からの改善に導けるとされています。

●骨盤のゆがみ

骨盤矯正・関節矯正によって、骨盤のゆがみを正しい状態へと調整し、身体に負担がかからない状態へ導くことができます。
身体の痛みや動かしづらさなどの症状が改善に向かい、身体の調子が整うといわれています。

●首や腰の病気

首や腰の病気は、不良姿勢による筋肉の緊張や、日常生活での偏った身体の使い方による負担が原因になりやすいといわれています。

骨盤矯正・関節矯正は、首や腰などの病気による症状を緩和することができます。
骨盤矯正・関節矯正によって緩和が期待できる病気は、次の通りです。

・頸椎椎間板ヘルニア
・腰椎椎間板ヘルニア
・坐骨神経症状
・むちうち

●姿勢

骨盤や背骨がゆがむと、猫背のような不良姿勢になる可能性が高いといわれています。
骨盤を矯正し、左右の関節の動きを調整することで不良姿勢の改善が望めます。

また、ゆがみを改善することで身体の負担を減らし、筋肉の緊張を緩和できるといわれています。
その結果、偏った筋緊張による不良姿勢を改善に導けるとされます。

●股関節・膝痛

骨盤矯正・関節矯正によって、股関節や膝にかかる負担が減り、股関節痛や膝痛などの痛みを改善する効果が期待できます。
骨盤が正しい状態になることで、体重のかかり方が左右均等となるため、足のゆがみが整いやすくなります。
その結果、足、膝、股関節がスムーズに連動して動かせるようになり、痛みを生じにくくなります。

●身体全体のバランス

骨盤矯正・関節矯正により、身体全体のバランスが整いやすくなるのもメリットです。
そのため、偏った身体の使い方が減り、身体に負担がかかりにくくなるといわれます。

スポーツや日常生活で偏った身体の使い方をすると、痛みやケガの原因につながると考えられます。
骨盤が正しい状態になると、身体を正しく使えるようになり、ケガの防止やゆがみの再発を防ぐことができるでしょう。